最新3事例に学ぶ、コンテンツマーケティングで情報を発信し、集客し続ける方法

2016年1月27日、Ginzamarkets主催の『第3回 FOUND Conference in Tokyo』が開催された。Ginzamarketsはコンテンツマーケティング支援サービス「Ginzametrics」を提供している会社であり、同カンファレンスは「コンテンツマーケティングの実践について考える」をコンセプトに、シリコンバレーやニューヨークなどで開催され、東京での開催は今回で3回目となる。コンテンツマーケティングラボでは、過去2回の同カンファレンスの内容もお伝えしている。

第一部のレポートに引き続き、今回は第二部「良いコンテンツを発信し続ける仕組みと体制」、第三部「コンテンツをターゲットユーザーに届けるための集客手法」の内容をレポートする。

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メディアによって千差万別、コンテンツを発信し続ける仕組みと体制。

第二部では、株式会社インテリジェンスDODA編集部広告宣伝グループの森本大氏、株式会社ぐるなびコミュニケーション部門副部門長の伊東周晃氏、株式会社楽天楽天市場サーチエンジンマーケティンググループグループマネージャーの近谷康氏が登壇した。

第二部セッションの模様。インテリジェンス森本氏。

コンテンツを出し続けるには、制作だけではなく、その裏で組織や体制、仕組みなどが不可欠。本セッションからは、アウトソーシングの体制を敷いているインテリジェンスの取り組みを紹介する。

アウトソーシングにより継続的に大量のコンテンツを発信:インテリジェンス

インテリジェンスが運営する「キャリアコンパス」。20代の転職潜在層のニーズを高め、転職サービス「DODA」へ送客することを目的とするオウンドメディア。ユーザーと同世代のビジネスパーソンの働き方の紹介や、働く上で役立つ情報を毎月45〜50本更新している。

キャリアコンパス」の運用体制はアウトソーシングだ。月45〜50本という多数のコンテンツを継続的に安定して公開するため、3年ほど前のキャリアコンパスのローンチ当初からアウトソーシングを採っているという。

「全体戦略、プロジェクトマネジメントはインテリジェンスが担当。サイト設計とコンテンツ企画は、アウトソーシング先と共同で担当。コンテンツ制作・運用、SEO対策、広告運用などはアウトソーシング先が担当している。」(森本氏)

アウトソーシング先が増えれば増えるほど、ビジネスゴール達成に向けてプロジェクトメンバーの足並みをそろえることが難しくなりそうだが、「DODAへの送客状況やビジネスゴール達成度合いを可視化し都度共有することで、連帯感を高める工夫をしている」と森本氏は述べた。

コンテンツをより多くの人に届けるための、SEO・外部サイト活用法。

第三部では、株式会社リクルートライフスタイルSEOストラテジストの酒井亮平氏、弁護士ドットコム元編集長の亀松太郎氏、株式会社ラフテック代表取締役の伊藤新之介氏が登壇した。

第三部セッションの模様。左からリクルートライフスタイルの酒井氏、弁護士ドットコムの亀松氏。

見込み客にコンテンツを届けるためには、まず拡散することが重要。本セッションからは、SEO、外部サイトと異なる集客方法を取っている2社の取り組みを紹介する。

ある程度集客数を計算しやすいSEOで安定したサイト運用:リクルートライフスタイル

リクルートライフスタイルが運営する「じゃらんゴルフ」。ゴルフ場の予約・検索サイト。集客手段としてSEOを採用している。

リクルートライフスタイルでは、「じゃらんゴルフ」「エイビーロード」「ホットペッパービューティー」 などのオウンドメディアにおいて主な集客方法としてSEOを採用している。検索キーワードをコンテンツの切り口とすることで、集客を計算しやすく安定した運用が見込めるというメリットがあるという。

酒井氏がSEOで集客する上で大切だとしたのは、「質を担保する基準ルールを見つけて運用すること」だ。

「検索結果で上位表示させるコンテンツを作ることは簡単だが、コンバージョンにつながる質の高いコンテンツでなければ意味がない。PDCAを回して質を担保する基準ルールを見つけ、どうすれば継続的にコンテンツに還元していけるかを考え、運用体制に組み込むことが重要。」(酒井氏)

ニュースサイトへの配信で、検索流入のみでは稼げない膨大な集客を達成:弁護士ドットコム

ニュースや生活関連のトピックを法律の視点から解説するニュースメディア「弁護士ドットコムニュース」。親サイトである法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」の認知獲得を目的とし、ニュースを毎日更新している。

弁護士ドットコムニュース」の集客方法は、外部サイトへのコンテンツ配信だ。「Yahoo!ニュース」や各種キュレーションメディアなどのPV数の多いサイトにニュースコンテンツを配信することで、検索流入を積み上げるだけでは達成が困難なレベルの月間訪問者数を獲得している。

外部サイトへのコンテンツ配信時には、「誰にコンテンツを届けたいかによって、選ぶべきプラットフォームは異なる」と亀松氏は述べる。例として亀松氏が挙げたのは、株式会社クックパッドが運営するオウンドメディア「クックパッドニュース」。「クックパッドニュース」 は「Yahoo!ニュース」には配信していないが、ターゲットユーザーが多く集まるキュレーションメディア「Gunosy」 や「LINE NEWS」では非常に人気があるコンテンツだという。プラットフォームによってヒットしたり掲載されたりするコンテンツは異なるので、実際に配信しPDCAを回して自社に合った配信先の外部サイトを見つけることが重要だと亀松氏は語った。

コンテンツマーケティングラボがこのカンファレンスをレポートするのは、今年で3回目だ。3年前の第1回では、まだコンテンツマーケティングに取り組み始めた企業が大半で、なぜコンテンツマーケティングを始めたのかという話に留まることが多かった。翌年の第2回では、見込み客にある程度コンテンツを届けることが成功した上でのより成果を伸ばすには、という話が増えていた。そして第3回の今回は、話の重点は継続的にコンテンツを制作、集客、更新することに移っている。コンテンツマーケティングが日本にも根付いてきていることを実感させられた。

今回の登壇企業から学び取れるのは、自分たちなりのPDCAの回し方を見つけることの重要性ではないだろうか。コンテンツマーケティングは商品と見込み客が違えば、取るべき戦略は大きく異なり、こうすればいいという絶対的な手法が確立されているわけではない。その上、前回の第一部のレポートでお伝えしたように、コンテンツを届けやすいプラットフォームはたった数年で変化し、日々新しい手法やメディアが登場しているため、1年前と同じ手法では同じ成果が見込めない可能性もある。

成果を積み上げるためには、常にPDCAを回して効果検証をし続け、自分たちなりのフレームワークを更新し続けていくことがより重要になってくるだろう。

執筆:奥田あゆみ(日本SPセンター)

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